先日、新規配属社員の挨拶があった。
「〇〇から来ました!Nと申します、不束者ですが、皆さん宜しくお願い致します!」
ファーストインプレッション、頭を深々と下げるその社員を一瞥し、観察する。
よほど修羅場を掻い潜って来たか、ピカチュウの10万ボルトを頭皮で直に受け止めたかのような、憐憫の情を抱かずにはいられない惨状の頭髪、生涯摂取した食物は余すこと無く体内蓄積していますと言わんばかりのフクヨカな身体、B級ご当地キャラを総当たりすれば1種類は引っ掛かるのではないかという感じのデフォルメされたFace・・・。
「(少なく見積もって40歳・・・と言ったところか。年上教えるのは苦手だからな、上手くやっていけるといいのだが)」
過去の経験から、年上はなかなかどうして、一癖も二癖も三癖もあるモンハンの古龍並なキャラが多い。往々にして厄介で手ごわいのだ。
「(とはいえこれも仕事・・・。四の五の考えても始まらないか)」
やれやれ、と僕は頭を掻きながら現場へと向かった。
・・・・・彼が僕より一つ下と知ったのは翌日のことである。