【福島県】【秘境】車で渡れる川!?内郷白水河川道路

【福島県】【秘境】車で渡れる川!?内郷白水河川道路
 

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川は、歩くか泳ぐか舟で渡るもの。

 

そんなこと、今更不知火がボヤかずとも誰もが知ってる一般常識である。

 

ではもし、車で渡ることが出来る普通の川の道路が存在するとしたら如何思われるだろうか?

 

内郷白水うちごうしらみず河川道路

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

地図リンク

福島県いわき市内郷白水町うちごうしらみずまちはいわき市のほぼ中心に位置し、炭鉱の町で知られている。

 

その内郷白水地区の外れには新川しんかわという小さな川が流れており、このはなんと車で通ることが出来る道路となっているのだ。便宜上、内郷白水河川道路と仮称することにする。

 

上記で引用しているOpenStreetMapでは地図上に道路が記載されていないので描き加えたが、GoogleMapなどではきちんと道路が描かれている。

 

今回は、このインパクト絶大な河川道路についてレポートしたい。

 

知らなければ辿り着けない「秘境」な場所

町の外れの静かな道

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

現在地はいわき市街地から外れた1本の道路。

 

少なくとも県道では無い為、町道か村道である。

 

早朝ということもあってか、非常に閑散とした印象を受ける内郷白水地区なのだが、道路も良く整備されており、また郵便局も配備されている為「閑散とした印象」というのは単に不知火の思い込みで偏見なのかもしれない。

 

不知火的に言ってしまえば、こういった静かで一見目的地にもならないような場所というのは大好物である。

 

何故なら、「何があるのか分からない場所」にこそ、香ばしい秘境スポットが数多く眠っているというのが常であり、開拓、発見するという面白さが魅力なのだ。

 

当時の心境を吐露するならば、「ドキドキしていた」だろう。

 

だってそうじゃないか、ストリートビューですら出て来ないような未知の場所で、尚且つ果たして相棒TTで走ることが出来るのか全く分からないのだから。

 

とかなんとか考えながら流していると、あっという間に分岐点だ。

 

右に進めばいわき市立白水小学校方面、左の赤い太線へ進めば河川道路方面になる。

 

よくよく見ると、小学校方面には信号機が設置されているというのはなかなかに意外だった。このクラスの地区道路では今まで信号機を見掛けたことが無かったからに他ならない。それほどまでに交通安全を重視した地区道路だということになるか。

 

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

現在地はY字の分岐路。上述の通り、左の脇道に入って行くことになる。

 

ザ・脇道。

 

他に例えが思い付かないというくらい実直に、脇道感を演出している。

 

場所によっては更に急激に狭くなり、離合不可能な狭隘路に変貌するケースもあるのだが、流石にここはそういうことも無さそうだ。

 

立ち並ぶ民家をスルーしたのち、右の曲がりに差し掛かる。

 

地図上ではこの曲がりの先に件の川が見えるはずだ・・・。

 

川、そして橋・・・。ということは橋の奥にソレが・・・。

 

 

あったこれだ!!!

 

内郷白水の河川道路・・・不知火が思っていた以上に「河川道路」だな・・・。

 

内郷白水河川道路水量段差状況確認オペレーション

はじめましておはようございますこんにちはこんばんは。例によって、写っているのは管理人不知火です。

 

何故不知火がドラレコにフェードインしたのかというと、「内郷白水河川道路」という名の案件の「水量段差状況確認オペレーション」を実施する為である。

 

「オペレーション」なんて普通耳にすることも使うことも無いような気がするが、うちの職場ではチェックリストを使って行う業務を「オペレーション」と呼んでおり、また不知火自身、毎日何十冊というチェックリストでオペレーションを行っていて、もはや染み付き職業病のようになってしまっている為、多少厨二くさい呼び方だが、軽くスルーして頂けると有難い。

 

では早速・・・「オペレーション」を開始する。

 

全体像を俯瞰してみる。川への出入り口となるアスファルトの舗装路は傾斜となっており、幅員は目算でおよそ3.5m。舗装路から対岸の舗装路までの距離はざっくり12mくらいといったところか。

 

入口の傾斜は・・・まあまあある上、アスファルトの終端が川まで伸びておらず、僅かだがズバンと断ち落とされていた。

 

ファミリーカーにとっては気にもならないような些細な段差だが、相棒TTをはじめとした低車高スポーツクーペにとってはまさに鬼門とも言えるポイントだ。真っ直ぐ川に入ればまず間違い無くフロントバンパーの底部から「ガリッ☆」というオーナーが冷や汗をかくであろう音が聞こえるのは確実だろう。・・・となると段切りは確定だな。

 

水深は、というと浅瀬で2~3cm程度。

 

余談だが、写真の靴はトレッキング用のハイカットシューズで、数センチの防水機能もあるのだが、余裕で靴の中に水が入り、ビッチョリ濡れた。

 

一歩一歩水深を確かめるようにして川を歩み進む不知火。

 

わざわざ長靴を動員する必要性は低いが、ノーマル運動靴で行った場合、靴が「水洗い」されるのは覚悟しておくべきだろう。

 

対岸、つまりは出口になる。

 

こちらのアスファルトは入口より幾らか丸みを帯びた終端だが、それでも完全に緩やかなスロープでは無く、段切りをして抜けるのが無難だ。

 

・・・大体確認作業は終了かな。

 

以上で対応クローズ、水量段差状況確認オペレーションを終了とする。

 

では・・・行こうか、相棒。

ウォーターストリームロケーション

涼む相棒TT

路面を支配する清流、土手上を彩る新緑、心洗われる田舎の静謐・・・。

 

写る光景はまさに「川」そのもの。この写真だけ見てしまえば、道路だということが分からないだろう。

 

滲み出る清涼感。

 

被写体の路面をで満たす、ただそれだけのこと。

 

しかし、雨上がりの水溜まりでは到底演出出来ない、豊かな水量だからこそ実現可能な一枚と言えよう。

 

流体である水は、障害物である車体を易々と避けくぐり、何事も無かったかのように下部へと移動して行く・・・。

 

だがその軌跡ははっきりと描かれる。川の水と接地しているタイヤが水を遮り、僅かに流れが変わる。というロケーションに車を配するからこそ見られる光景だ。

 

洗い越しのような「道路に川を通してる」のでは無く、完全に「川に道路を通してる」スタイルというのはなかなかに珍しい。

 

故に新鮮。無二とまではいかないが、非常に唯一性が高く、インパクト大な道路である。

 

見れば見るほどワイルドな道路。

 

田舎ということもあるだろうか、見事に風景と河川道路が調和し、違和感という違和感が仕事をしていない。

 

河川を横断するだけの道路だが、シンプルながらも奥深く、初心者にも手を出しやすい一品ひとしなと言えるだろう。

川を通りたく無い人向けに用意された(?)橋

写真撮影もそこそこに、河川道路から相棒TTを引き揚げる。

 

先にも書いたように、出入り口の段差は低車高スポーツクーペにはややしんどい為、キッチリ段切りを決め、退出した。

 

地図上では道が繋がっているのか繋がっていないのか曖昧で、下手をすると終点が普通に人様の敷地でジ・エンドということも有り得る(過去何度も経験してます)。

 

曲がり角先の様子を見てから判断するのがベターか・・・。

 

そして曲がり角を曲がり・・・

 

・・・かけたところで察した。

 

「これ9割9分9厘民家が終点ですわ」

 

地図に騙されたくないし、タイヤの幅スレスレで直角コーナーを曲がりたくないし、繋がれたイッヌにワンワン吠えられたくないし、畦道先の草むらでUターンしたくないからな・・・(←全部実話)。

 

・・・ということでUターンし、河川道路前まで戻ってきた。

 

画像の通り、直進すれば河川道路、右に進めば小さな橋だ。行先は橋なので右に進路を取る。

 

橋が目前に迫る。

 

橋手前の曲がり角は直角に折れているように見え、キツそうに感じるが、実際は幅員にゆとりがあり、楽。

 

折角なので橋も一眼レフで。

 

欄干は木製だが、路面はきちんとアスファルト舗装されていて、通行する度に「ギシィギシィ」と木が軋む心配は無い。

 

橋には2.0t制限が設けられており、普通自動車以下の車格が通行可能なようだ。

 

橋の上(見りゃ分かる)。

 

相棒TTをここに停め、正面から撮影しようとしているとその背後から一台の地元車両が・・・!

 

河川道路は空いていたが、地元車両は逡巡する様子も無く、迷わず橋の通行を選択してきたので、案外地元に住む方々もわざわざ河川道路を通らず橋を通るのだろう。そりゃまあ、出入りに気を使う段差があるのだし、アンダーを擦るリスクを負わずとも通れるのだから当然と言えば当然か・・・。

 

終わりに

川自体が道路。全国を探せばまだ幾つか眠っていると思うが、同じ「水の上を通る」というカテゴリの洗い越しと比較した場合は相当にレアな類いだろう。その手の場所が好きな方には衝撃が走ると思うし、スポットとしてのポテンシャルもなかなかだと感じる。

 

しかしながら、河川道路の周りが思い切り民家が立ち並ぶ集落地帯である為、大人数で押し掛けたり、ましてや夜中に騒いだりなどすればたちまち「地元車両以外通行禁止」措置が取られるのは明白である。

 

もしこの記事を読んで頂き、行ってみたいと思う方がいらっしゃるのであれば不知火は遵守して頂きたいと思う。人として節度ある訪問をすることを・・・。

 

 


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