秋。食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋・・・。他にも沢山の「秋」があると思います。
でも一番秋を連想させる季語と言えば?
そう、紅葉です。
早いところで9月、遅いところで12月と幅広い期間で見ることの出来る紅葉。
無彩色の冬が訪れる前最後の、木々による大規模なコンサートです。
多くの方は全国の紅葉スポットが掲載されている雑誌を参考に、行く場所や時期を決めると思います。
しかし、雑誌に載る場所というのは往々にしてメジャーな場所が多いです。
その為、いざ紅葉を見に行ってみると、人が多すぎてゆっくり楽しめなかったり、有名だからという肩書に釣られて行ったけど大したこと無かったり・・・。
きっとこんな経験をした方は少なくないはずです。
ですので、今回は千葉県の特に房総半島に的を絞り、雑誌に載らないマイナーだけど、絶対に外れの無い、素晴らしい絶景紅葉スポットをベスト3をご紹介したいと思います。
千葉県民の僕が自信を持ってご紹介する紅葉スポット、必ず参考になると保証致します。
紅葉スポットを紹介する前に
まず千葉の紅葉スポットというとどこが思い浮かぶでしょうか?
多分養老渓谷と亀山湖だと思います。
この2箇所は雑誌でもWebでも大体出てくる有名どころだからです。
しかし、養老渓谷はシーズンになると周辺道路と駐車場は死ぬ程混みますし、紅葉の見られる遊歩道も幅があまり無い上、人が多すぎて立ち止まってゆっくり眺められたものではありません。
亀山湖に至ってはダム湖の上をボートで周遊して彩りを眺めるのですが、水が濁った泥水で、とても映える場所では無いんです。
どうせ見るならもっと静かかつ、美しい自然の場所で見てほしい、と僕は思います。考え方は人それぞれなので、一概には言えませんが。
なので、僕が紹介する場所は空気も水も澄んでいて、比較的静かで、自然豊かな場所です。
拘り抜いたスポットとその写真をお楽しみ下さい。
第3位、もみじロード
あでやかな紅葉と集落合わさる名所
富津市にある県道182号上畑湊線の通称で、名前通り約1000本のもみじが全長10kmにも及ぶ長さに渡って道路脇に植えられています。
シーズン中は志駒地区、山中地区とそれぞれにおもてなしのイベントが催されていたり、地域特産品の販売や、無料駐車場とトイレの配備された休憩所もあり、ゆったり楽しむことが出来ます。
またその休憩所では志駒不動様の湧水を汲むことが出来、とても美味しい水を持ち帰れます。
途中Rのきついカーブもありますが、ほぼ全線に渡りカーブが緩めで道幅の広い道路となっており、ワインディングが好きな方は走りも楽しめる最高の場所です。
注意点
傾斜は無いに等しく、軽快に走れますが、シーズン中の昼間はそれなりに人が訪れますので、走りたい方は必ず日の出てない早朝か深夜にしましょう。
カメラマンの方は日の出に合わせて活動を開始しますので、一般的には早いと思う時間でも結構道路上に出てカメラを構えていますし、道路脇に路駐していることも多いからです。
それと、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、過去にこの道路で二輪車による死亡事故が起きています。幾ら走りやすいからと言って、無理に飛ばすことのないようにして下さい。
もみじロード紅葉見頃比較
2015年のシーズンに何度かもみじロードを訪れ、紅葉の見頃を調べてみました。
上の写真が2015年11月26日、下の写真が2015年12月04日です。
その結果、おおよそ11月下旬がベストだと判断しました。12月上旬でもギリギリ見れますが、若干葉が散り気味です。
本当に道路の色々な場所にもみじが生い茂っているので、自分好みの写真を納めるのも一興ですよ。
所在地:千葉県富津市山中~富津市六野(千葉県道182号線)
第2位、四方木不動滝
山奥でひっそりと流れる秘瀑
鴨川市に位置する四方木集落。かつては四方木村という名で、炭焼きや狩猟、木挽きなどで栄えていました。
そんな四方木にある一筋の滝、それが四方木不動滝です。
「よもぎふどうたき」と読み、高さ10数メートル、幅5メートル程の滝があります。
一見すると普通の滝ですが、周辺の雰囲気が大変魅力的で、人工的な音が一切聞こえず、清らかな水流と草木のさやめきだけが音を奏でる、秘瀑の名に相応しい素敵スポットです。
滝入口も絵になる!不動様の祠
不動滝への入口前に不動様の祠があるのですがこれがまた非常にグッドテイストで、車を停めて写真を撮るだけでかなり絵になるのです。
TTを車検に出した際の代車がA5Sportbackで、丁度紅葉シーズンだったので、躊躇わずにここへ赴きました。
県道から滝駐車場までの作業道は兎に角狭いので、普通軽自動車でしか来る人はいません。ですが行って写真を撮りたかったので、細心の注意を払いながら進みました。意外とすんなり来れましたが。
ただ、運転に自信の無い人は絶対車でここまで来ない方が良いです。確実にガードレールに擦ります。
雨中、雨後がベストな滝
この写真を撮った日はたまたま雨が降っていて、それなりに見応えのある滝になっていました。
勿論このように例え水量が少なくても、紅葉の時期は絵になるスポットになるのは間違いありません。
注意点
県道から滝駐車場までの作業道が死ぬほど狭いことです。道は1kmくらいなのですが、離合可能な場所は3箇所、その内転回可能な場所は2箇所のみ。対向車が来たらそこまでバックしなければいけません。幅員はおおよそ2mは確保されていますし、幅の長い車でも大体は行けます(車長4625mm、車幅1854mmのアウディA5Sportbackで到達済)。
実際作業道の脇には傾いたりひしゃげたりした頼りないガードレールが張られているのですが、あちこちに車が擦った痕跡が見られます。
運転に自信の無い方は、無理せず近くにある四方木ふれあい館に駐車し、歩いて滝まで行かれることをオススメします。
それと紅葉の時期は特に落ち葉や枝が道に散乱していることが多く、タイヤを取られやすいので、注意して下さい。
四方木不動滝紅葉見頃比較
2015年に紅葉の具合を調査する為、3週連続で四方木不動滝へ行き、いつが見頃なのか比較しました。
比較を見てもらえば分かる通り、ピークは11月下旬です。滝付近は気温が低めの為、千葉県にしては少し早めの紅葉になる傾向にあります。
もし不動滝の紅葉が見たいということであれば11月下旬を狙って行くことをオススメします。
所在地:千葉県鴨川市四方木
第1位、白岩
彩られた「白いキャンパス」
上の四方木不動滝と同じく、鴨川市にあり、文字通り高さ50m程ある白い断崖が特徴です。
更にはこの白い岩壁に赤、黄、緑と言った色とりどりの植物が顔を覗かせ、その様はさながらキャンパスに描かれた絵画のようです。
紅葉の時期になると言葉に出来ない程美しい紅葉を目にすることが出来るので、知る人ぞ知る絶景スポットになっています。
まさに自然の生み出したアートと言えるでしょう。自然というのは、時に人間が想像も出来ないような素晴らしい景色を生み出すのだと改めて実感させられます。
霧の醸し出す妖艶な雰囲気の中で撮る白岩もかなり乙なものです。
注意点
注意点としては駐車場らしい駐車場が無いことです。紅葉シーズンになると時々、県道上に駐車している方を見かけますが、県道81号線のこの区間(黄和田畑隧道から坂本付近)は道幅が狭く、白岩近辺はカーブミラーも設置されていないブラインドコーナーとなっており、路肩に駐車していれば走行車が気付かず、そのまま突っ込まれる危険が高いです。ストレート部分ならまだしも、コーナーに停めるといったことは絶対に止めて下さい。
閑散期の夜中に流すと爽快極まりないのですが、こと紅葉シーズンともなると日中は危険な地帯と化します。
そこで、本線から外れた道路に停めるのがベストです。上の地図で言うと緑色のカーブしている部分が脇道となっていて、ここに停めておけば本線の走行車にとって邪魔にならずに済みます。
県道から脇道方向を撮った写真。TTの車幅は1840mmですが、左側ガードレールに寄せて駐車すれば対向車線側は2m以上の幅員がある為、離合も可能です。また、2018年2月に訪れた際にはこの脇道に簡易トイレが設置されているのを確認しています。それ以前にも一応トイレはあるにはあったのですが、何故かいつも閉まっていて利用不可でした。このトイレは汲み取り式のいわゆる「ボットン」なのですが、元々黄和田畑隧道から坂本付近までの区間に24時間365日自由に使えるトイレというのが無かった為、日の出待機等で夜明け前から現地入りすることが多い人にとっては大変有難い施設と言えるでしょう。
白岩紅葉見頃比較
四方木不動滝の時と同じ時期に同じように3週連続で白岩へ通い、紅葉の具合を比較しています。2週目の時は撮影地点が異なりますが、大体の具合は分かるはずなのでご容赦頂きたい。
上の写真を見ると11月下旬~12月上旬が見頃で12月中旬になると完全に見頃を終えていることが分かるはずです。日差しが届きにくく紅葉の具合が年によって大きく異なる四方木不動滝と異なり、白岩は安定して日差しが届く為おおよそ毎年の色付くタイミングは変わらないと思います。紅葉シーズンに訪れる際は是非参考にして下さい。
所在地:千葉県鴨川市四方木
あとがき
いかがでしたでしょうか?紅葉スポットに限った話ではありませんが、必ずしも雑誌に載っているからといって素晴らしいとは限りませんし、載らないからといって良くないとも限りません。勿論、今回僕が紹介したベスト3以外にもまだまだ千葉県で見られる絶景紅葉は沢山あります。本命の紅葉を見て、時間が余った時などにブラブラして、あなただけの素敵スポットを見つけてみるのもまた一興ですよ。
終
相棒TTと撮影したオススメスポットを地図にまとめています。
良ければ愛車と写真撮影する際の参考にして下さい。
記事内にイチオシスポットも挙げて幾つか紹介しています。
今まで訪れた秘境スポットを地図にまとめています。
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僕が行ったことのある観光地をマイマップにまとめました。
観光地についてもそれなりに行っていますので是非見てみて下さい。