富士山はどの方角から撮るのがオススメ?最も富士山が美しく見える方角とは?

富士山はどの方角から撮るのがオススメ?最も富士山が美しく見える方角とは?
 

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富士山が見える場所へ行って写真撮影したい。

 

せっかくフジヤマを見にドライブするなら誰もが考えることだと思います。

 

山梨県、静岡県はもちろん、南関東1都3県からも富士山が見えるスポットは沢山あるので、どこから見ようかと考えるとワクワクするはずです。

 

ですが、見えるポイントが多いと逆にどの方角からが最も美しく見えるのだろう、と思いませんか?

 

今回は見る方角によって大きく異なる富士山の見え方というのを解説していきたいと思います。

 

東西南北8箇所からの見え方を解説

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

一見すると、富士山はどの方角から見ても同じに思えるかもしれません。しかし、富士山も自然形成された山である以上、山体は方角によって見え方が随分違います。

 

「いや、別に形とか気にしないし、富士山見えれば良いよ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、不知火のように見え方に拘る方もいらっしゃるはずです。

 

なので、今回の記事は少々マニア向けになってしまいますが、興味のある方は是非読み進めてみて下さい。

 

ざっくりと北部、北西部、東部、西部、南西部、南東部の6方角に分類し、8箇所から富士山の見え方を細かく解説していきます。

 

富士山北部

河口湖

富士山北部から富士山、特に河口湖から見る富士山は全方位中最強と言っても過言ではありません。何が最強かと言えば、言うまでもなく富士山の形です。

 

富士山は図形で分類すると円錐。一見するとどの方角から見ても同じに思えるかもしれませんが、前述した通り、少し方角を変えるだけでも全くと言って良いほど見え方が異なります。

 

ここ、河口湖から見える富士山の形は、山頂から山腹にかけて急激に角度が落ち込み、山腹から山麓に行くほど緩やかになっていくので、裾野の広がりが大きく感じられ、富士の雄大さが一層強調されます。

 

河口湖に程近い、富士吉田市の新倉山浅間公園からも、河口湖と同じように優美な形を望むことが出来ます。

 

ちなみに桜の時期の新倉山浅間公園は「世界中のカメラマンが死ぬ前に訪れなければならない21の場所」という記事で紹介され、なんと9位にランクインするくらいの人気ぶりだそうです。「日本の」では無く「世界中の」ですから、その有名さが伺えます。

 

冠雪の仕方も秀逸で、フラットに近いですが、随所にシャギーのようなギザギザが形成されており、見事と言う他ありません。

 

また、河口湖北岸にある大石公園のダートになっている駐車場は、障害物が殆ど無い中で愛車を撮影することも出来ますので、合わせて記念に愛車撮影するのもオススメです。

 

富士山北西部

精進湖

精進湖、本栖湖、烏帽子岳を富士山北西部と定義したとき、北西部から見える富士山の形は「二等辺三角形」と言った感じです。癖が無く、それでいてスッキリと纏まった愛らしさを秘めていると思います。

 

ここ精進湖は富士五湖の中では最も小さい面積で、他の五湖と比較すると水溜まりのように思えてしまいます。

 

しかし、湖畔から見る富士山の美しさは別格で、撮影に訪れる愛好家が多いこともまた事実です。

 

写真を撮ったとき、富士山と精進湖に挟まれる形でこんもりとお椀のような小さい山は大室山で、まるで富士山の子供のように見えることからこの光景を「子抱き富士」と呼ばれています。

 

湖畔の水面ギリギリまで愛車を寄せて富士山を撮影出来る場所の中では、個人的に精進湖がピカイチだと思います。

 

烏帽子岳

精進湖と本栖湖のちょうど中間付近に位置する烏帽子岳。「パノラマ台」と呼ばれる展望ポイントとから見える富士山もまた、絶景です。

 

形としては、河口湖から見える富士に近いですが、山頂から山麓にかけての傾斜が若干緩く、よりなだらかな山並になっています。

 

精進湖同様、大室山が山麓左側に見え、眼下には未知の森、富士の樹海が広がっています。

 

遮るもの一つ無い場所から見渡せるのですが、パノラマ台に辿り着くには、山歩きをする必要があります。精進湖からも本栖湖からも所要時間はさして変わらず、片道で60分くらいです。見に行きたい方は、山歩きが出来る装備で挑んで下さい。

 

本栖湖

「千円札の富士」と言えば多くの方は野口英世の描かれた千円札の裏面を見やると思います。

 

本栖湖北西の駐車場に車を停めると、すぐ目の前に「千円札の富士撮影場所」というような看板があり、沢山の人がカメラを向けていますが、正しい撮影場所はここでほありません。

 

浩庵キャンプ場近くに登山道があり、30分程掛けて山道を登ると、「中之倉展望台」という小さな撮影スポットが見えてきます。そこが本当の野口英世千円札裏撮影場所なんです。

 

本栖湖北岸から見ると、右手に山脈があり、富士山の裾野まで望むことは出来ませんが、「本栖ブルー」と呼ばれる美しいディープコバルトの湖面が見られることでも有名です。水深122mという深さは富士五湖中最深であり、本栖ブルーが生み出される所以でしょう。

 

浩庵キャンプ場まで行くと湖畔から写真のように愛車と富士山を撮れますので、デイキャンプを予約して湖畔まで降りるのも良いですよ。

 

富士山西部

潤井川

富士山西部主に静岡県富士宮市になりますが、山体は精進湖山中湖から見る富士山を足して2で割ったような形です。嫌らしさが少ない、綺麗な形と言えます。

 

静岡県富士宮市は富士山から見て西から南に掛けて作られた街です。写真の場所は上井出という地区で、ちょうど富士山西側になります。ちなみにここ潤井川沿いは春に富士山×桜×愛車というこれ以上に無い絶景スポットに様変わりします。知る人ぞ知る穴場スポットです。

 

富士山西側、で思い浮かぶのは恐らく大沢崩れでしょう。

 

幅約500m、長さ約1500mという規模で発生した山体崩落で、今尚進行しています。

 

ズバッと縦に抉られた深い溝は、一目で大沢崩れがある西側から撮ったと分かるはずです。

 

富士山南西部

富士山本宮浅間大社

まるで街の守護神のように立ち上がって見える富士宮市からの富士山。厳密には富士山本宮浅間大社の御手洗橋から望んでいるので、方角としては南西部に当たります。

 

一見すると西部の上井出と大差無く思えますが、大沢崩れは身を隠し、富士の右側が少しだけ盛り上がっています。フォルムとしては充分出来上がっています。ですが、不知火的には70点。河口湖や精進湖からの富士山に比べると見劣りする気がします。

 

ただし、前述の通り富士宮市を見守る霊峰、と言ったシチュエーションの写真が撮れるので、山体に強く拘らず、富士山×街が撮りたいのであればトータルバランス的にアリだと考えます。

 

富士山東部

山中湖

富士五湖の中で最も面積が広く、最も富士山に近い湖、山中湖。

 

距離だけで無く、標高も五湖では一番高い場所にあるので、富士山が良く見える日が多いことでも知られています。

 

しかし、形が・・・好きではありません。これは不知火の価値観なので、参考程度に留めておいて欲しいのですが、山腹が盛り上がり、山頂から山麓までで二段構成になってしまっているのです。

 

確かに大きく見える富士山は迫力があるので、形に拘らないのなら申し分ありませんが、「美しい形の富士山」を撮りたいのなら止めた方が良いです。

 

冠雪の仕方もバランスが悪く、両裾に掛けてベローンと伸びてしまっている為、なんだか締まりが無いです。

 

ですが山中湖の最東端にある平野の浜は、車の湖畔乗り入れが可能で、富士山の大きさは他湖の比ではありません。物凄くデカイです。

 

ほぼ真東にある山中湖は朝方であれば太陽光が順光になり、高確率で富士山が見えるので、「形よりも富士山が見えることが最優先事項」なら良いかもしれません。

 

富士山南東部

箱根

富士山南東部で真っ先に思い浮かぶのが箱根では無いかと思います。

 

箱根と言えば温泉、箱根と言えば美術館、箱根と言えば海賊船・・・。「箱根」で連想する見処は人それぞれのはずです。

 

箱根から富士山を見ることが出来るので、それが箱根に足を運ぶ観光客が多くなっている要因の一つでもあると考えます。

 

ただ、富士山までの距離が遠いので、かなり富士山が小さく見えてしまう他、冠雪の形が非常に残念です。

 

確かに富士山の形は、とても整っているので良いのですが写真の通り、冠雪した富士山はどうにも間抜けに見えます。さながら雪の形が食べこぼしをしないように子供に掛けさせる「前掛け」のようになってしまっているからです。

 

写真の時期は11月下旬でたいぶ雪も増えていますが、12月~1月ともなると更に面積が広がり、「これは酷い」状態に陥ります。

 

雪が溶け始める4月~5月は新緑も加わり写真が映えますので、箱根で富士山を撮るならそれくらいに行くのが無難です。

 

酷なことばかり書きましたが、芦ノ湖に面する元箱根港とターンパイク起点の大観山から見られる富士山は結構素敵です。

 

前者は富士山×鳥居×湖×愛車、後者は朝方であればほぼ順光なので紅富士や赤富士が拝めます。特に鳥居をフレーミング出来る元箱根港は富士山を入れられる場所として唯一無二のはずなので、行って損は無いですよ。

 

結論:富士山撮るなら方角は北部、河口湖が最適

最も美しく見える方角は北部、そして河口湖。これに尽きるでしょう。

 

山体、冠雪、富士の大きさ、全てが完璧で申し分ありません。

 

観光施設も多く、都心からのアクセスも容易と至れり尽くせりな河口湖。美しい富士山を見たいのなら河口湖に行けば間違い無いと不知火が太鼓判を押します。

 

騙されたと思って、まずは河口湖へ行ってみて下さい。きっと富士山の虜になりますよ。

 

また、もし「何度か富士山を見に足を運んでいるけど、スッキリと富士山が見えたことが無い」という方向けに富士山がスッキリ見える日になりやすい条件を記事にしています。合わせてお読み下さい。

 

もっと富士山撮影スポットを知りたい方へ

今回方角による見え方を説明する際幾つかスポット紹介も交えましたが、もっと他の場所を知りたいという方向けに富士山撮影スポット紹介記事も書いています。気になる方は下のリンクからどうぞ。

 


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