【岐阜県】【日本三大酷道】落ちたら死ぬ!酷道418号線の八百津ダート区間をアウディTTで走破せよ!

【岐阜県】【日本三大酷道】落ちたら死ぬ!酷道418号線の八百津ダート区間をアウディTTで走破せよ!


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酷道418号線。

 

酷道マニアなら必ず一度は耳にするであろう国道で、国道157号線との重複区間、温見峠の「落ちたら死ぬ!」は有名を通り越してもはや聖地のレベルとなっている程である。

 

だが酷道418号線のハイライトはそれだけではない。嫌、それよりも更にハイライトと呼べる、廃道か林道としか思えない超絶酷道区間が存在するのをご存知だろうか?

 

キングオブ酷道

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

国道418号線は、福井県大野市を起点とし、岐阜県を経由して、長野県飯田市を終点としている。

 

総延長243kmで、途中幾つかの国道と重複しながら北陸信州を縦断する国道だ。

 

バイパス整備等が行われた結果、以前よりも走りやすくなったと言えなくもないが、依然として「酷道」と呼べる区間が点在しており、紀州の酷道425号線、四国の酷道439号線と合わせて「日本三大酷道」と呼ばれている。

 

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加えて特筆すべき点は、何と言っても廃道区間と超絶酷道区間があることだ。このことこそ国道418号線が「キングオブ酷道」との異名を取るに至っていると言えるだろう。

 

この廃道区間と超絶酷道区間については西側で行われている「新丸山ダム工事」が完了することで24.5mダム堤体がかさ上げされ、2区間はまず間違い無くダム湖に沈み、消滅は避けられないのである。

 

廃道区間は、恵那(えな)側に位置する笠置(かさぎ)ダムから八百津町十日神楽(とうかぐら)の町道までの約8.4kmとなっており、両側ともゲートで完全に車両が入ることは不可能となっている。

 

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超絶酷道区間というのが、丸山ダムから東に進んでいくとある八百津町(やおつちょう)の町道篠原八百津線(すずはらやおつせん)の分岐から十日神楽にある町道十日神楽線の分岐までだ。このレポートでは「八百津ダート区間」と呼称させて頂く。

 

おおよそ6.8kmで距離としてはかなり短いダートだが、その短さの中に「酷さ」がこれでもかと言う程に凝縮されている。

 

ちなみに、ダート区間の起点となる町道篠原八百津線分岐には、かの有名な青看板が鎮座している。R418のおにぎりの上から×印が貼られ、国道でありながら、その存在を全否定されるという、強烈なインパクトを誇る看板だ。恐らくこれを見る為に訪れる者も少なくは無いだろう。

 

自転車、オフバイク、徒歩で走るなら大した問題も無いだろうが、では車は?それも低車高の輸入スポーツカーなら?

 

今回のレポートは、管理人の不知火が相棒TTと共に究極の酷道区間へ単身乗り込むという未曽有の挑戦をする内容である。どうか最後までスリルを味わいながら楽しんで頂きたい。

 

始めに書いておくが、この区間は以前走った酷道352号線(樹海ライン)とは比較にならない難易度である。あれは単にヘアピンが多く、高度を上げ下げしている上に道幅もあまり広くなかったから時間がかかり大変に思えたが、舗装路だった。それに比べて今回のは・・・・・レポートを読んでもらった方が早いかもしれないな・・・。

 

ちなみに、この区間を相棒TTで走破しようとしたことにはきっかけがある。走破に至るまでの経緯については以下レポートを参照して頂きたい。

 

「国」に棄てられた酷道

伝説の青看板

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地図リンク

現在地は左上、八百津ダート区間の起点となる箇所だ。すぐ北は町道篠原八百津線、西に丸山ダムへと続く旧酷道418号線が伸びている。

 

地図で見ると川なのか木曽川の溜まり水なのか分からないが、その上に架かる赤い鉄骨のポニー・ワーレントラス橋を渡る。名前は湯谷橋(ゆたにはし)。ざっと幅員1.5車線、対向車が来たらまずすれ違えない。上述した通り、左折すると町道篠原八百津線、右折すると本走行レポートのメインルートとなる八百津ダート区間だ。

 

と、その前に、橋を渡るに連れ、徐々に「怪しいモノ」の存在があらわになってきて・・・無いか・・・?

 

!!!

 

橋を渡り切る辺りで、伝説の看板が否応にも目に飛び込んで来る。これかっ、これがあのっ!!!

 

国道でありながら、国道としての存在を否定され、通行すること自体禁止された、酷道418号線における伝説の青看板である。

 

これにより、現地点八百津町から恵那市へ抜けるには左側(北側)へと迂回せねばならず、かなりの遠回りを要求される。

 

実はこの青看板がどこにあるか分からなかった。だから現地でこの青看板を見つけたときは心臓に直接触れられたかのような衝撃が走ったのだ。

 

よくよく青看板を見てみると、酷道418号線のおにぎりには白テープで×印が貼り付けられている。加えて赤丸で囲った部分にもシールで上から何かが隠されていることが分かる。

 

かつてこの左側へ続く道は、岐阜県道353号線であったのだ。だが青看板からも分かる通り、現在は町道へと格下げされており、地図によっては県道から外されている。今後完成する新丸山ダムに伴い、酷道418号線を始めとした多くの道路が付け替えられており、それによってこの道路も指定から外されたということだろうか。

 

またもや「濃い」標識と看板のお出ましだ。左上には「通行止」の標識が立てられており、初っ端から只事ならぬ雰囲気を醸し出させている。赤丸で囲った看板についてもピックアップしてみよう。

 

通行止

国道418号は、ここから

幅員狭小路肩軟弱で危険

なため通行を禁止します

恵那方面へは県道篠原

八百津線へお回り下さい

おお・・・、凄まじい・・・。「幅員狭小」「路肩軟弱」酷道における四字熟語が2つも入っている。「落ちたら死ぬ!」に比べると幾分か文章に柔らかさを感じるが、それでも一般のドライバーに回れ右をさせるには充分過ぎる内容だ。加えて看板が設置された頃はまだ北側の現町道篠原八百津線が県道であったことが分かる。

 

頭角現す超絶酷道

起点から進み間もない区間は写真の通り、路面もアスファルトで舗装されていて、あまり酷な印象を受けない。ガードレールもあるし、何というかまだ普通だな。

 

が、いきなりダート区間へと突入する。何の前触れも無く、唐突に来やがった。まだ極荒という訳では無いが、僅かに凹凸を見せる路面に少々脳裏に不安がよぎる。

 

奥まで行けるのか・・・と。

 

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現在地は町道分岐からろくすっぽ進んでいない場所だ。

 

地図リンク

またもや塞がれていないゲートが。「通行止」「落石注意」の看板が右に立てられ、左には「国道418号 二股トンネル付近 崩土のため通行止」との看板がある。分岐の入口よりかは濃ゆさが劣るが、これもなかなかのものである。

 

それ程までに、この先は危険極まりないということなのか?

 


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不知火の行動と表情を「笑う」為の区間

さて、町道篠原八百津線から数えて2つ目のゲート紛いの物を超え、いよいよ本格的なダートへと突入する。道の荒れ具合は入口とは比べ物にならない程酷くなり、もはや本当に国道なのかと疑うレベルだ。

 

だが路肩の随所に設置されたデリニエータ(赤丸箇所)が何より国道であることの証拠となっている。デリニエータは朽ちかけたものから真新しいしっかりとした反射板の取り付けられたものと、変化に富んでおり整備されているのかいないのか若干の疑問を感じ得ない。

 

おや・・・?誰かフェードインしましたね・・・。

 

はい、管理人不知火です。何しに現れたかというと、勿論「路面障害物排除」の為である。

 

ここでいう障害物とは、落石や木の枝のことを指し、例えファミリーカーにとっては些細な大きさでも、TTにとっては大層な脅威となる。実際何度も林道に転がる小さめな落石等を軽視した結果、乗り越える際「ガガガ」と嫌な音が車体底部から聞こえ、肝を冷やしたのだ。そういったことが教訓となり、今では小さくても軽く見ずに撤去するスタンスにシフトした。

 

よいしょっと・・・。

 

今回は木の枝だ。写真に写るように、「枝」というより「棍棒」寄りな枝だ。看過すれば確実に底部にダメージが発生する。

 

なので障害物を見つけ次第、速やかに排除することを決めて今回も挑んだのだが・・・、

 

あーーーーー!!!また!!

 

先程の場所から殆ど間隔を開けずに新たなトラップが襲ってくる。

 

赤丸箇所がそのだ。一般車から見ればぶっちゃけただの石ころなのだが、TTにとっては確実に底から「ガンッ」と嫌な音がすること間違い無しな「障害物」。また車を停め、車から降りる。

 

シュールだな・・・。

 

自分で自分を見てそう思う。千葉県から来たアウディTTに乗った青年が、タンクトップ+サングラスという不思議な恰好で都度車から降り、駆け足で「作業」を行い、また車に戻る。

 

そう、この区間最大の見所はある種「管理人不知火の行動と表情」だ。今振り返れば吹き出してしまうが、当時は走行可能か判断するだけで必死なのでずっと冷や汗ダラダラである。

 

ダム湖にぶん投げるのも何だか気が引けるので、あえて路肩にそっと置く。

 

駆け足で車に戻る。このときの表情はまだ疲れておらず、幾分か元気さが感じられる。不知火の残り体力を示すHP(ヒットポイント)にも注目して頂きたい。

 

そして・・・、

 

道路を進むに連れ次第に疲労が蓄積し、身体と精神を蝕んでいく。

 

見てくれ、不知火の表情を。うつむき加減で唇を噛み締め、後悔とも取れる微妙なカオになりつつある(笑)。

 

HPが先程に比べ、大幅に削られているのが分かるはずだ。

 

そもそもこの区間、ダートとなる土の路面の上に落ち葉や枝が降り積もり、ガチで石やデカイ枝の発見が困難という鬼畜コンボがデフォ。「多分落ち葉だろ」などと軽く見ると、その下に石が潜んでいて、「バゴン!!」という衝撃音が響き渡るのが通例だ。ミリ単位でもキナ臭さを感じたら、即座に除去作業・・・なんて繰り返しているもんだから、HPもガリガリすり減らされる。

 

更には常にこの先へ進めるのかという不安、パンクや故障といった不安、対向車が来た際の不安、災害に見舞われた際の不安・・・と思い詰めた表情に込められた不安の数は枚挙に暇が無い。

 

あーーー・・・えっと、何回目だっけ、降りるの・・・。

 

早くもグロッキー一歩手前くらいまで精神がやられてしまっている。想像以上にこの酷道はキツイ。というより、低車高+幅広車幅というスペックが災いしていると言った方が正しいか。当たり前だが、普通こんな酷道をアウディTTのようなスポーツカーで挑んでいる時点でどうかしているのだ。こんな無茶を外国スポーツカーで日常的にやってるバカは日本中探してもあと数人しかいないだろう。

 

「朝鮮トンネル」の異名を持つ不気味な隧道

ぅわ、せっま・・・。

 

離合可能箇所を1ミリも残さない、完全なる1車線だ。ガードレールが無い分解放感があるかもしれないけども、違った意味での圧迫感もある。左側の草が生えた部分は、もしかしたら蓋の無い側溝かもしれないし、右側に至っては完全なる崖で、真下はダム湖となっている。道路からダム湖面までの距離は平均20mなのだが、それは湖面までであって、地形図から湖底までをざっくり割り出した結果、大体70~120m程度の水深がありそうだ。つまりは落ちてしまえばほぼ間違い無く助からず、正に「落ちたら死ぬ!」な区間なのである。

 

ずいどう が あらわれた !

 

これが二股トンネルだ。吸い込まれそうな程不気味な坑口で、まるで哀れな冒険者を闇の中に引きずり込む為にあるのではないかと勘繰ってしまう。

 

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現在地はこの辺。ダート酷道区間的には7分の3が終了したと言ったところか。

 

しれっと赤紫色で「橋」が地図に追加されているが、あまりにショボいので割愛させて頂く。

 

出口が見えん・・・。お先真っ暗とはこのことだろう。

 

あくまで噂レベルだが、かつて隧道を掘削する為に朝鮮人労働者が駆り出され、この隧道においても作業で亡くなった方を壁面に埋めて人柱とした為に「朝鮮トンネル」なんていう二つ名があるという。それがもし本当ならあまりに非人道的で恥ずべき行為と言えるだろう。例え死者であろうとぞんざいに扱って良い理由には到底ならず、むしろ丁重過ぎる程に供養して差し上げるべきなのだ。・・・勿論、都市伝説領域の話なので、ホントかウソか分からない。恐らく根も葉も無い噂だと思う、そう信じたい。

 

こえええええぇぇ・・・・(((°Д°)))

 

やべえだろ、まだ昼間だけどさ、これ出てもおかしくないぜ?

 

照明ゼロ、壁面からの漏水、凸凹のアスファルト、雰囲気としては充分過ぎる程だ。正直徒歩で進む気にはなれず、車のような移動手段でササっと抜けてしまいたい。

 

赴きある石造りの橋

地図リンク

わぁお!?

 

橋・・・だけど、今までのショボいガードレールのでは無く、しっかりした石造りの欄干が施された橋だ。

 

欄干には所々苔が生えており、無彩色な橋に彩りを与えている。路面は砂利で、落ち葉が散乱する。奥に写る幅員2.0m制限の標識落石注意の看板がさり気無くだがアクセントになっていて写真を引き立てているな。車のアングルもバッチリ決まっており、個人的に良く撮れた写真だと自画自賛する。

 

「酷」の中の更に「酷」な部分

超酷道

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現在地。なんだかんだでだいぶ進んだじゃないか。距離的には既に半分を過ぎているし、ダート区間終点である町道十日神楽線までの分岐も、あと少しという感じ。

 

でも、現実はそう甘くなかった・・・。

 

・・・・・・・・・・・・。

 

・・・あのさ、ここって国道だよね?

 

青看板で×印されてるとはいえ、「酷道」なんて呼ばれてるとはいえ、一応国道なんだ・・・よね?

 

さり気無くデリニエータで「国道だよ」と主張してはいるが、どう見たってそんな規格じゃない。道路整備が最小限しかされてないからとか、そんなチャチな話では無く、道幅自体がエグい。

 

そりゃ不知火もこんな表情(カオ)になりますよ(笑)。

 

これは諦めを通り越し、完全にヤケクソになっている表情である。後は野となれ山となれ、だ。HPは見ての通り既に残り僅かで、少しでも外的要因が加われば即ゲームオーバーになるくらいには体力がキている。

 

僅かにでもハンドリングをミスろうものなら、一瞬にして谷底へフェードアウトし、間違い無く人生に幕を下ろすことになるはずだ。

 

道路自体は約2mの幅員なのだが、実質岩壁側の路肩には土砂で盛り上がっているので、走行可能な幅は1.9m以下と見積もってほぼ正しいだろう。TTの車幅は1.84mだから、正真正銘、冗談抜きで、マジもんでギリギリである。ストレートならまだ良いが、コーナーになっているところは尋常では無いくらいに神経(HP)がすり減っていく。・・・昔間違って入ってしまった幅員1.9mの農道で、右左折したときのことを思い出すな。

 

少しして、手頃な窪みがあったので、相棒を納めて車外に行き、タバコ休憩に入る。

 

ゆっくりと味わう一本はやはり格別だと思いながらも、もはや引き返すことが出来ないくらい奥まで入ってきてしまったという後悔の念と、果たしてラストまで行けるのかという不安の念が入り乱れている。

 

ついでに書くと、左手に持っているのは携帯灰皿だ。当たり前のことだが、タバコの吸い殻は勿論、ゴミをゴミ箱以外に捨てるというのが個人的にとても許せないので、何があろうともゴミはちゃんと持ち帰ることにしている。

 

折角なので横から相棒TTを撮影してみる。

 

彩り豊かな緑のヴェールに包まれ、荒々しいダートの路面が作り出す光景はまさしく「酷道」そのもの。「国道」と言われて素直に信じる人は・・・まず居ないと思う。

 

地図リンク

鋭気を養ったのち、行軍を再開する。

 

しかし「酷」の中の更に「酷」な部分、超酷道の猛攻は容赦無く続く。

 

・・・えっと、ここは国道・・・なんですよね?(2回目)

 

どう見ても良くて林道、悪く捉えれば完全に廃道なんですが・・・。

 

だがここはれっきとした国道である。酷道ではあるが、死道でも微道でも損道でも、ましてや林道でも無い、正真正銘国道なのだ。こんなところが国道指定され、在りし日には自動車が往来し、対向車に出逢う都度絶妙なハンドリングでやり過ごしてきたのだろう。

 

補足しておくと、この写真を撮影するとき当然車から降りることになるが、あまりにも路肩が無さ過ぎて、車のピラーにしがみ付きながら乗り降りしていた。さながらトランスポーター3でフランク・マーティン(演:ジェイソン・ステイサム)が橋から電車の上にA8で飛び乗り、車中でのひと悶着後に再度A8に乗り込むシーンのように・・・マニアック過ぎて、見ていない方には「は?(何言ってんだこいつ)」となるだろうが。

 

正にキングオブ酷道。道路が現役時代、車の運転に長けたツワモノ(ドM)のみが死地をくぐり抜け、無事生還することが出来たのだと推察する、言うなれば悪魔の道だ。だが、それがいい・・・。

 


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美しき切通し

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

八百津ダート区間もついに終盤。道路距離にして残り約1kmとなった。

 

でも物語は終わらない。というか、このDEATH・ROAD全く終わる気配が無い。僅かな息抜き区間(アスファルト)を除いて、終始地獄のような路面と幅員が絶え間無く打ち出されているのだ。

 

とはいえ、何も絶望ばかりでは無い。時折見せる、道路と構造物との調和が何とも素晴らしい。モルタルも何も吹き付けられていない、全くの素な状態の切通しが荒々しくも見事で美しく感じてしまう。

 

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地図リンク

この切通しがあるポイント。丸山ダム方面の町道篠原八百津線からだと結構進まないと辿り着けない。

 

およそ「国道」とは思えない、が、それが逆にこの絶対的な風景を作り出していることの所以とも言える。

 

枝葉積もる路面、大きく削られた切通し、緑溢れる苔と木々・・・。

 

国道においてはここでしか味わえない、濃くて濃くて濃過ぎて胸焼けしてしまうみたいな世界・・・

 

・・・も、あっという間に過ぎ去って行き、すぐに現実へと引き戻される。そう、現実は何とも容赦無く、エグい。気を抜きさえすれば、別の意味で「夢みたいな世界」に行けなくも無いが。

 

もうやめて!!!不知火のライフはとっくにゼロよ!!!

 

・・・どこからか声が聞こえる・・・。

 

やべ、意識が朦朧として来やがった。空耳まで聞こえて来るなんて・・・相当マズい状態なのか?

 

そりゃまあこんな道路を延々(実際はたった6.8km)スポーツカーで走ってればおかしくもなってくるさ。もはや酷道の路面はダートですら無く、小枝と葉っぱの上を通っているんだもの。

 

更には、だ。赤丸で囲ったところに注目して頂きたい。

 

これ、何だと思う?

 

そう、切り倒された木である。上の写真の右側に写っているのがそれだ。道路中空にまでずり落ちながらも、ギリギリどこかで引っ掛かって止まっているらしい。

 

しかし低車高のTTでも真っ直ぐ進めばブチ当たるくらい低い位置にあり、避けながら通らざるを得ない。やれやれ、「安息」という2文字は皆無に等しいな、この区間は。

 

覇者辿り着きし伝説の地

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地図リンク

現在地。地図の右端、そう、こここそが・・・。

 

町道十日神楽線分岐、深沢峡ゲート、つまりは酷道418号線、八百津ダート区間最終地点。

 

2018年10月28日14時19分、ついに相棒アウディTTと共に、この約6.8kmの八百津ダート区間走破に成功したのである。

 

町道篠原八百津線の開始地点から実に丸2時間(障害物排除、休憩、写真撮影含む)かかってようやく、だ。途中何度も落石、枝葉の除去作業や行けるかどうかの下見を行ったこともあるが、ペースとしてはかなり遅いと思う。

 

それでも普通はランクルやジムニーといったオフロード車や比較的楽な軽自動車での走破が多いであろうなか、敢えて低車高+幅広車幅な輸入スポーツカーのアウディTTで挑み、成し遂げた覇者(ドM)は僕が初めてだろう・・・多分。

 

TTを転回させ、もう一つの圧倒的風景を撮影。

 

幅員2.0m制限の標識、ボロボロに朽ち果てた2つの看板、泥にまみれ石と枝葉が散乱する路面、太陽を遮り薄暗さを演出する木々。

 

これぞ、究極かつ伝説の酷道を走破した者のみに与えられる至上の悦びであり、まさに愉悦を感じずにはいられない。

 

1つ目の朽ち果てた看板。

通行注意

この先8kmの区間は落石、幅員狭小、

急カーブが多いので注意して下さい。

特に降雨、降雪、路面凍結、強風等の場合に

は、通行を避けて迂回路へお廻り下さい。

ここで言う「この先8km」というのは、僕が走ってきた八百津ダート区間では無く、今いる深沢峡ゲートから笠置ダムまでの区間を指している。しかし目の前にある深沢峡ゲートを見れば車両が通行ことが不可能なのは明白で、通行注意も何も、迂回路へ進まざるを得ないのである。当然、この看板が設置されたときは選択の余地もあったのだろうが。

 

迂回路として挙げられているのが、現在地からすぐ北にある町道十日神楽線という訳である。

 

ちなみに、町道十日神楽線の道路風景が↑だ。路面状況はおおよそ八百津ダート区間と大差無いが、問題なのは傾斜で、ヘアピンカーブなどは傾斜角度にして39°という場所もあったりする(計算が合っているかは分からない)。この路面でFFのTTでは到底登れないだろうからな。

 

2つ目の朽ち果てた看板。

この先八百津町方面国道418号

道路幅員狭小のため

大型車(車幅1.8mをこえる車)

通行不能

この理屈で行くと、車幅1.84mの相棒TTは大型車という区分になる。日本の道路運送車両法によれば、車幅1.7m以下が小型車(5ナンバー車)で、それ以上が普通車ということになるが、恐らく軽自動車、5ナンバー車を小型車として、3ナンバー以上の車を大型車とひとまとめにしているのだろう。

 

帰還

さて、この八百津ダート区間、往路でお腹がはち切れる程一杯になったので正直復路はうんざりしていたのだが、迂回路(町道十日神楽線)がアレだ。到底TTで通れる道路じゃない。大体最初の段差と傾斜がキツ過ぎて恐らく詰む。

 

・・・ので、等価交換をガン無視して体力と精神力を錬成し、集中力をフル稼働させ、終始オーバードライブ状態で来た道を駆け戻った。

 

見慣れた光景、八百津ダート区間開始地点となる、町道篠原八百津線分岐。14時21分にゲート前をスタートし、15時26分に帰還した。ここでも途中撮影を挟んでいるが、行きの半分の1時間で到着したことになる。まあ往路で慎重になり過ぎたのだろうな。

 

終わりに

酷道418号線、八百津ダート区間。「キングオブ酷道」と称されるわけを嫌と言う程味わわされたと同時に、「低車高+幅広車幅、輸入スポーツカーで走破」するというある種前代未聞の伝説を打ち立てることに成功したことは、僕の中でとても強大な経験と自信になったと思う。

 

この区間はマジでシャレになれないくらいヤバイので、オフ車や軽自動車でも決して過信せず、実力が伴わないと思うなら即座に引き返すことをオススメする。何があっても自己責任、「不知火がTTで行けたから自分も行けるだろう」なんて甘い考えで乗り込み、最悪の結末を迎えようと当ブログでは一切の責任を負うつもりは毛頭無い。初心者やサンデードライバーは間違っても行こうと思わないことだ。

 

・・・そう思いながら、頭のどこかで同じようにアウディTTで走破してくれるツワモノが現れることを期待している自分がいる。もし、この八百津ダート区間をアウディTTで走破した覇者がいらっしゃるならご連絡頂きたい。是非一度お会いして、盃を酌み交わしましょう。

 

 


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