【千葉県】【秘境】吹抜洞窟~裏鋸山に潜む「遺跡」

【千葉県】【秘境】吹抜洞窟~裏鋸山に潜む「遺跡」

鋸山と言えば「地獄のぞき」。

 

 

大きく下に張り出した岩壁が特徴的で、百数十m下を覗き込むことが出来る場所として有名である。

 

十州一覧台という、文字通り「十の州を一望出来る」展望台があることでも知られており、浜金谷市街、東京湾、横須賀まで見渡せる千葉県最高峰の絶景スポットとしても名高い。

 

 

その鋸山には知る人ぞ知る、まるで古代遺跡のような空間が存在するのをご存じだろうか?

 

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鋸山の「表」と「裏」

地図リンク

名前は吹抜洞窟。入口とその奥が文字通り吹抜になっており、そう呼ばれているそうである。

 

鋸山は大部分が凝灰岩から成っており、正式名称は乾坤山。かつて石切り場として栄え房州石と呼ばれる石は建築資材として優秀で、江戸時代から採石が行われていたのである。横須賀の軍港を始め、東京湾要塞、靖国神社や早稲田大学と言った有名な施設にも用いられている。

 

長年に渡り削り取られた山肌がギザギザした鋸の歯に似ていることから鋸山の名称で親しまれることになった。1985年には採石場としての役目を終え、現在では観光地として一般開放されている。

 

鋸山には石切り場としての名残が残されていて、通常地図にも載っていない隠しルートなども眠っているようである。

 

今回紹介する吹抜洞窟も石切り場としての姿が色濃く残っており、一見の価値がある場所として密かな人気を集めているのだ。

 

山頂まで辿り着く道は幾つかあり、鋸山登山自動車道(有料)で一気に山頂付近まで行くルート、無料道路で中腹付近まで行き、山頂まで歩くルート、山麓から出ているロープウェイで山頂まで行くルート、そして麓から頂きまでを全て徒歩で登る登山道である。

 

鋸山には「表」と「裏」と言う呼び方がされており、一般的に表鋸山は自動車道、ロープウェイで山頂まで行くコース。裏鋸山は登山道で山頂まで行くコースとされている。

 

登山道にも数ルート種類があるのだが、その中の一つ、車力道にて洞窟を目指す。

 

もう一つの絶景スポット

往時の様子を彷彿させる石畳

 

右に見えるトンネルの上を富津館山道路が走っており、その傍らの隅に車を停める。今回相棒TTは4輪アライメントの調整で民間の整備工場へ出していた為、代車ホンダ・ライフでのドライブだ。

 

相棒TTにベタ惚れな僕だが、たまにこうして代車を運転するのは嫌いじゃない。限界が低く、ピーキーな軽自動車だからこそ、自分の運転を見直すことも出来るし、柔らかいサスペンションとフロントヘビーを利用してのスライド走行が楽しめるのも魅力的である。・・・・代車で何やってんだよ、と思われるかもしれないが(笑)

 

やっべ、テンション上がってきた・・・・!

 

スタートからものの5分で美味しい光景だ。自然そのもののゴツゴツした岩肌とは少し違う、削られた断面が残る不思議な壁。今回登山道として選んだ車力道(しゃりきみち)というのは、山で切り出した岩を「車力」と呼ばれる乗り物、いわゆる荷車に載せ、麓まで運ぶ為の道である。

 

岩を切り出すのは男性の仕事で、麓まで岩を運ぶのは女性の仕事だった。だがただ下るだけではない。なんと1個80kgもある岩を女性1人が運んでいたのだ!1人1日3個運ぶのがノルマだったので単純に3往復。想像しただけで筋肉痛になりそうだ。

 

当時は当然舗装が用いられることはなく、路面には石が敷き詰められていた。なるほど、この上を車力が通っていたのだな。確かに1個80kgもある岩を載せた車力が何度もこの上を通っていたから、下手な路面では到底耐えられなかったのだろう。丈夫な石を用いたのは正解だったのかもしれない。

 

思ったより道は長い。高々300数十mの山とはいえ、急勾配の続く斜面はなかなかに疲れる。時期は9月でまだまだ房総半島は夏である。登る度に汗が滴り落ちる。

 

登り始めてからどのくらい時間が経ったのだろう。写真を撮りながら登山していた為、既に1時間半が経過していたと思う。事前情報ではそろそろホシが見えてくる頃だと思うのだが・・・・・。

 

 

ガサガサガサ・・・・・・・・・・・・ん?

 

 

藪に秘められた聖地

!?

 

これか!!

 

如何にも「古代遺跡」という表現がしっくり来る風貌だ。独特の物々しさがあり、ここが観光地で有名な鋸山であることを忘れてしまう程である。

 

場所としては丁度ロープウェイで行ける山頂駅と地図右側に「鋸山」書かれているポイントと中間地点くらいだ。

 

ゴクリ・・・・・

 

今僕が立っているのは土手のような斜面である。普通は素通りしてしまうし、目に留まっても軽くカメラに収める程度だろうが、どうしても奥がどうなっているか気になってしまう。とはいえ、ここからだと内部がどうなっているか皆目見当が付かず、一種の廃墟のような佇まいから二の足を踏んでいる状態だった。

 

だが、ここで引き下がってしまうようでは秘境探索者としては失格である。行くしかない!!!

 

白亜の神殿

ゾクっと来た・・・。白亜の石材が組み上げられ、天井に届く支柱を成し、空間を支えている。

 

まるでエジプトやギリシャにでもトリップし、神殿を見学しているような気持ちである。

 

く、首が痛い・・・・。

 

上部に聳える山肌はオーバーハングしている。正直、今にも落ちてきそうで少し怖い。

 

壮観である!!!

 

思わず叫びたくなってしまった。差し込む光と石柱とセットでさながら古代王国の王様にでもなった気分だ。天井までざっと10mはあると思われる。

 

空間は意外と広く、軽自動車なら30台くらいは詰め込めるくらいのスペースになっていた。崩落している箇所も見受けられ、歴史を感じさせる。

 

写真は例によって自撮りなのだが、三脚を置いてアングルを調整している際、後ろを振り返ってみたところ・・・・

 

ひょえええぇぇ・・・・・

 

10m落とし穴となっていた。恐らくはこの穴も石材が掘り出されていたのだろうが、どうやって運んでいたのだろう?索道跡は存在しないし・・・やはり梯子だろうか?

 

その10m落とし穴の上方には巨大な横穴が空き、陽光を受け入れていた。吹抜洞窟とはよく言ったものである。確かに一般的な洞窟というイメージとはかけ離れた場所だが、岩が掘られた空間に2箇所の穴があり、吹抜けになっている。

 

僕としては「吹抜洞窟」というよりは石柱などの要素から「吹抜神殿」という名称の方がピッタリなように思える。

 

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「真」の鋸山山頂

遮る物の無い景色

さて、とんでも無い景色を堪能したし、帰っても良いのだが、せっかくならもう少し回っていきたい。そのまま吹抜洞窟のある場所から東に進み、展望ポイントまで行ってみようじゃないか。

 

行程は端折ります。

 

開放感満載な展望台。広くは無いが、人の姿も無く、1人ゆっくり景色を満喫出来る。

 

眼下に見えるのは東京湾フェリーの運行で知られる金谷港。神奈川県の久里浜港まで約40分で往復する。

 

ちなみに南関東1都3県を環状に結び、昼夜問わず交通量の多い国道16号線はこの久里浜~金谷間を結ぶフェリー航路が区間として含まれており、実質海上国道があることになる。

 

って、あれ?人が集まってるところって「地獄のぞき」の場所じゃね?あっちって鋸山「山頂」じゃなかったのか?

 

実はロープウェイで行ける山頂駅は正しい鋸山の山頂ではない。今僕がいる場所こそが標高329mで本当の鋸山山頂なのだ。山頂駅のある場所は標高262mで現在地よりも60m近く低いことになる。

 

 

 

今回のレポートは終わりである。どうしても手軽に行ける「表鋸山」の方へ行ってしまいがちだが、「裏鋸山」も歯応えが充分で、見所満載だ。是非一度行かれてはいかがだろうか?

 

 

 

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