【千葉県】【秘境】自然に溶け込んだ人工~T秘境

【千葉県】【秘境】自然に溶け込んだ人工~T秘境

千葉県、と言うと平坦で500m以上のが無く、東西南の3方をに囲まれ、伊勢海老落花生が特産品で、最西端に「ネズミの異国」があるという認識をお持ちの方が大半と思われるが、実は千葉県は自然豊かで難易度が低く、景観の優れた渓谷が数多く存在しているのだ。

 

今回はその中でも名の知れた場所をレポートしようと思う。

 

 

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T秘境

表題の通り、今回お届けするのはT秘境と呼ばれる渓谷のレポートだ。もはや秘境と言うより、有名に成り過ぎて普通の渓谷になりつつある場所である。名前の由来はこの場所の地名、「高宕」から取られており、正しくは「高宕渓谷」と言うそうである。

 

千葉県では壊滅的な秘境度を誇る本村川源流魔滝と比べると難易度は格段に落ちる。というか難易度はゼロに等しい。本村川源流が10だとすると、魔滝は9くらいで、T秘境は2と言ったところか。初心者でも手軽に楽しめる、良い渓谷と言えるだろう。

 

過去に常識の無い四駆集団やオフバイクがこの区域を暴走したり、バーベキューをして夜中まで騒いだことで周辺住民が通報し、警察沙汰になったことがあった。この渓谷は住民にとっての重要な水源地でもあり、当然許される行為では無い。

 

ググればすぐにでも場所は出てくるのだが、この記事では敢えて詳細な地図は載せないことにする。

 

集落の奥地

探索の経緯

さてこの場所、僕が知ったのは秘境探索を始めて間もない頃である。かれこれ3年前の2015年にまで遡る。

 

房総半島のマイナーなスポットなどを漁りまくっていた時に、T秘境なる場所を見つけた。探索の知識も経験もほとんど無かった時代の為、こうした楽な場所を探索してスキルアップを目指したのだった。

 

右往左往

国道465号線から集落入口へと向かったまでは良かった。比較的簡単に見つかった。だが、問題はここからだった。

 

点々とする集落を進み、分岐路に差し掛かる。事前の情報だと…確か右…だったかな?

 

(2018/08/02追記)

※ここから先の写真は私有地の為削除すべきというご指摘を頂きました為、削除しております。ご了承下さい。

 

ん?

 

あれ?あれれ?これなんか違くね・・・?

 

「DEAD END」い、いきなりゲームオーバーかよ…。

 

しくった、こっちじゃない。思っきし民家に来てしまった。降りて少し見てみるも、田んぼが広がり、明らかに渓谷入口じゃない。

 

気付かれない内にひそひそと転回し、分岐まで戻る。

 

となると、さっきの分岐は左しかない・・・。だが不安である。かなり狭くなりそうだし、何があるか分からない。この頃の僕は特にチキンで、ダートは愚か、狭隘路の離合すら慣れていなかった。怪しいと思った時には広目の邪魔にならなそうな場所に車を停め、歩いて調査するというスタンスはこの時から変わっていないが、やはり念には念を入れておこう。

 

引き返して壁に出来るだけ寄せて、道路脇のスペースをお借りして車を停めさせて頂く。

 

長靴に履き替え、分岐先へと歩いて進んでいく。

 

すると・・・・、

 

入口

あった!!例の入口である。間違いない、ここからがT秘境と呼ばれる場所だ。辛うじて車2台分が停められるスペースがある為、一応TTでも来れるな。今度TTで行ってみようかしら・・・。

 

出迎えられるのは房総名物、ゴージャスな素堀隧道。いや、一般的には素朴で質素と表現すべきなのだろうが、普段街中でコンクリートのトンネルばかり見ている僕にとっては素堀こそ豪華で絢爛なのだ。モルタルすら吹き付けられていない、完全な素堀というのは非常に味わい深く、趣さえ感じてしまう。

 

さあ、これからT秘境の始まりだ・・・・・!

 

人工とは思えない自然

入渓

素掘隧道を抜けるとすぐ、細い獣道を通ることになる。路面には轍が残されており、車両が通行していたことを意味している。両脇には植物が繁茂し、今にも道を塞いでしまいそうな勢いだ。

 

ふつくしい・・・・。

 

心地良い水の音に加え、壁面に生した苔や木々がこれ以上に無い翠色を成しており、癒しの空間と化している。人工景観という事を忘れてしまいそうなくらい、僕好みの美麗な景色だ。更にこの日はずっと雨が降り続けていて、夏場の翠深さをより一層演出してくれている。・・・・雨でデジカメが壊れないか心配だったが。

 

異空間

(  °Д  ° )

 

へ・・・・?これで人工景観・・・・?

 

冗談だろ・・・・もうアートじゃねえか。右側に佇む岩壁は下部が凹状に抉れており、上部はぽっかりと穴が開いている。下部の抉れた箇所はかつて水深がそこまであったことを示しており、如何に深い川だったかが分かる。もともとT秘境は上流にある牧場の為の川廻しで作られた場所だ。川廻しと言うと房総ではよく見られる、蛇行した河川を隧道などで流路を変更し、田畑に水を引き込むという工法である。牧場用というのは大変珍しく、他に例が無い。

 

ちっちゃい滝

何やら滝が現れた。やたら小さい滝で、落差もへったくれもあったもんじゃない。黒滝と一般的に呼ばれている。雨が降っているにも関わらず、水量は非常に少なく、落差も相まってショボい。だが滝壺はこのサイズにしてはやたら深く、50センチはあった。長靴で来ていたので下手に滑ってジャボンしたら笑えない。

 

 

先へ進もう。この川はポットポールが非常に多く、ちょうど足のサイズくらいの穴が幾つも開いている。深さ的には長靴より少し上くらいでハマると膝の下くらいまでビショビショだ。水面は反射で見えにくく、よそ見をしながら歩くと簡単に穴にハマる。

 

慎重に歩いて行くと分岐点が。

 

おっきい滝

滝上部まで見渡せないが、これがT秘境最大の落差を誇る滝、急駟滝(きゅうしたき)である。4段構成、27mの落差があり、千葉県では名の知れた観光名所、粟又の滝の30mに匹敵する高さだ。人工であること、滝の全貌を見ることが出来ないこと、水量が恐ろしく少ないことが残念であるが、上部には美しいものが残されている。

 

 

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チャレンジ!ラペリング

ということでちょっと登ってみよう。滝を登るのは始めてなのでちょっと緊張する。だが脇にはロープが残されており、力をかけてみても手応えがあり、体重を預けられる。プロの沢屋レベルだとロープも要らないくらい難易度の低い滝だそうだが、初体験の僕にとっては非常に高難度に思えた。上の写真だと分かりづらいが、ロープを持った状態で、上流側を撮っている。

 

結構きっついな・・・。思ったより傾斜がある。特にこの一番最後の部分が急で、ロープを掴んで上半身を引き上げながら、爪先が入り込むステップポイントをしっかりひっかけながら登る必要がある。何とか上段に辿り着き、そこにある美しいものというのが・・・・

 

T秘境の目玉

水路素掘隧道。

水量はさほど多くないものの、空間としては充分であり、大き過ぎず、小さ過ぎずちょうど良いサイズ感がある。夏場とはいえ、ずっと雨に当たっていたせいで随分と体温が下がっていたので、隧道内で暫しの休息を取る。

 

良い。上流側から下流側に向けて撮った隧道。もう少し近づいて撮りたかったが、降雨が厳しく、カメラが濡れてしまうので雨が当たらないオーバーハングした岩陰から撮っている。

 

この先へ進んでもみたのだが、目ぼしいものは見つからず、次の予定も控えていた為引き返した。

 

 

 

いかがだっただろうか。全体的に見て難易度が低く、初心者でも手軽に秘境探索気分が味わえる良スポットと言えるだろう。くれぐれも川の中をオフバイクや四駆で駆けると言った周辺住民に対する迷惑行為を控え、節度のある探索を心掛け楽しんで頂きたい。

 

 

 

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