【ミニレポ】【長野県】【珍事】酷道418号線の横断歩道を礼儀正しく渡る動物

【ミニレポ】【長野県】【珍事】酷道418号線の横断歩道を礼儀正しく渡る動物
 

動物が道を横切るシーンは確かに何度も見てきた。

 

だが今回お伝えするのは、普通なら道路は愚か、野生で見ることすら激レアな動物が横断歩道を渡っていたシーンについてだ。

 

滅多にお目にかかれない光景をお送りしたい。

横断歩道を渡る〇に乗り、〇を引き連れる男性

酷道418号線トレース中の珍事

長野県飯田市から福井県大野市へ続く酷道418号線をトレースしていた時の話だ。

 

見事な紅葉に目が癒され、旅の疲れも自然と取れる。美しい大自然というのはやはり目だけで無く、精神的にも良いものだな、やはり。

 

なんて、一時の安らぎを得ながら長野県平谷村(ひらやむら)へ辿り着き、あと少しで岐阜県の県境である恵那市に到達する寸前で、事は起きた。

 

国道153号線と酷道418号線が交わる交差点、平谷(ひらや)。

 

絵的には何の変哲も無い、普通の交差点だ。

 

赤信号だった為、停止線前できっちり停止し、信号が変わるのを待つ。

 

この時僕が思っていたことは、「この一日で酷道418号線をどこまで進められるか」だ。

 

泊まり掛けとは言え、あまりゆっくり旅程を進めてしまってはラストとなる福井県大野市迄到達出来そうに無い。日が暮れてしまう前に、進められるだけ線形をなぞってしまいたい。

 

などとぼんやり考えていると・・・、

 

・・・・・・・・・!?

 

ん・・・え?・・・ちょ・・・なん・・・だと・・・?

 

馬!?

 

二度見する光景

馬、だった。

 

初老の男性が一頭の白い馬に跨り、体高が半分程しか無い黒い馬を引き、横断歩道を渡っている。

 

不知火にとって完全なる初事象で、戸惑いを隠せずに居たことは言うまでも無い。

 

確かに同じ長野県の県道で牛に遭遇した事例はあったが、これはこれでかなりたまげてしまう。

 

白い馬、黒い馬、そして男性はそのまま右の歩道に入る。

 

馬を引き連れた男性にとっては日常の出来事であったのだろうが、僕にとっては度肝を抜かれてしまい、酷道418号線のトレースどころでは無かった。

 

本来なら直進して岐阜県恵那市を目指すのだが、馬が気になってしまい、思わずターンシグナルを右に出し、平谷交差点を右折する。

 

右方に目をやれば、先程の男性と馬2頭が視界に入る。この辺りは散歩コースなのだろうか?謎が謎を呼ぶ不思議過ぎるシーンだ。

 

正体は牧場のオーナーとその飼い馬

気になったので、自宅に帰った後、調べてみた。

 

実は国道153号線沿いに平谷交差点より少しだけ西にある「中馬ハーレー牧場」という所で飼われている馬とそのオーナーさんだったようだ。

 

2011年7月にオープンした、広さ4000㎡の馬を飼う牧場である。

 

ターゲットは子供達で、馬達と触れ合うことで情緒豊かな人間になって欲しいというのが、牧場経営者の思いだという。何とも子供想いで、心の広いお方に感じる話だ。

 

馬、と言えば、高い知能と、優れた運動能力から古来より人間との繋がりが非常に強く、農家のみならず、戦においては「騎馬戦」にもあるように人の歴史で切っても切り離せない重要な存在として長らく重宝されてきた。

 

・・・ということくらいしか知らなかったので、軽く品種について調べてみた。

 

白い馬が「軽種」という品種で、毛色は芦毛(あしげ)か白毛(しろげ)、体重400kg~500kg程、軽くて素早い動きが可能なことから、競走馬や乗用馬として重宝され、名称がアンダルシアンかリピッツァナーだが、恐らくアンダルシアンに該当すると推測する。

 

また、黒い馬が青毛(あおげ)か青鹿毛(あおかげ)、アメリカンミニチュアホースという体高147cm以下のポニーとなるらしい。

 

馬が闊歩する姿は何とも凛々しく美しく、見惚れてしまった。今も昔も、「馬」という動物は人々の歴史と共にある、とふと考えてしまう不知火であった。

 

 

 

 

 

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