【千葉県】【林道】秘められた絶景が眠る、林道金谷元名線での無謀な挑戦

【千葉県】【林道】秘められた絶景が眠る、林道金谷元名線での無謀な挑戦

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千葉県は林道の聖地である。

 

冬は温暖で、首都圏からのアクセスも比較的楽な千葉県は夏は勿論、冬も多くのライダーやクロカンが林道を攻略しに訪れている程だ。僕自身、相棒TTで幾つか林道を走ってはいる。

 

だが不知火好みの風景がある林道にはあまり出逢えていなかった。

 

しかし、そんな千葉県にも、絶景を望むのこと出来る素敵林道があった。

 

今回はその林道に行き、素晴らしい風景の撮影と無謀な挑戦をした時の話だ。

林道金谷元名線

鋸山の裏側に位置する林道

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

今回ご紹介する林道の名称は林道金谷元名かなやもとな線。富津市の金谷と鋸南町の元名までを結ぶ、完抜林道だ。

 

金谷のすぐ近くに東京湾フェリーが周航する浜金谷港があり、東京湾フェリーは神奈川県横須賀市までを繋いでいるのだが、その海の部分が国道16号線の海上区間に指定され、国道16号線を走破する為には必須ルートなのだ。

 

また、鋸山の裏側を通る林道でもあるので、普段目にすることの無い鋸山の姿を林道から見ることが出来るのも魅力の一つだろう。

 

千葉県道237号線から富津館山自動車道の富津金谷IC方面を目指して行くと、左手に案内も無い小さな脇道があり、入り込むとそこが林道金谷元名線という訳である。

 

入線当初こそ舗装されているが、すぐに未舗装路面に変わる。そう、ほぼ全線がダートの林道となっているのだ。

 

比較的フラットダートで走りやすい林道として、マニアには知られていて、知名度も高めだ。

 

林道では「お約束」の光景

評判が高い林道なこともあってか、確かに走りやすい。低車高の相棒TTでも苦すること無く、スイスイ進んで行ける。

 

千葉県道237号線から入った場合、登り勾配となるのでFF車では少々心配だったが杞憂に終わり、トラクション不足に悩まさせることは全く無・・・・

 

・・・・・くも無かった。

 

随所にこういったズバッと路盤がブチ切られた(TTにとっては)エグい段差が存在し、段切りを余儀無くされた。

 

ドライで路面も固めの為、ダートの登りで段切りしてもホイールスピンはしないが、やはり若干のパワー不足は否めない。それでも1速でゆっくりスロットルを開けるときっちりとフルトルクでジワジワと登りクリアしてしまう辺り、流石はアウディと言うべきか。

 

に関しては、TTで通れないくらい酷いものは無い。車幅1840mmでも避けられる場所に配置されているからだ。中央や両端が轍の場合、ブリッジ走行しないといけないので、面倒なのだが。

 

地図リンク

おやおや、水溜まりですねぇ。

 

もはやダート林道の定番とも言うべきだろう。よくラリーのワンシーンで、泥の水溜まりを勢い良く巻き上げるのがあり、やっているところをTTでも撮ってみたいとは思うが、深い水溜まりだと段差にボディが取られて「ガンッ」と嫌な音がするので、やりたくても出来ないジレンマにヤキモキさせられる(まあ、実際にやって撮影したりもしたことはあるけど)。

 

明るっ!

 

何だここ?広場か?

 

それまで道路脇に樹木が生え、如何にも林道という場所を走っていたのに、急に視界が開けやがった。

 

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

地図リンク

つまるところここが林道金谷元名線の頂上、というよりは稜線ということになる。ここから先、しばらくの間は勾配の無い、平坦なダートが続くのだ。


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絶景広場

裏見の鋸山

ということで記念撮影。

 

こりゃあかなりの絶景スポットじゃあないか。

 

晴れているにも関わらず、平日なこともあってか、周囲に車はおろか、バイクすら居ない。完全な独占状態で相棒TTを心行く迄撮影することが出来た。

 

広場は少し高くなった丘のような部分があるので、そこにTTを登らせ、角度を決めて撮る。

 

写真左奥にうっすら見えている山々が鋸山だ。

 

現在地としては鋸山から見て北側になるので、云わば普段見ない「裏の鋸山」を見ていることになる。

 

所々、鋸山の特徴とも言える、直線の筋が入った山肌も散見され、見ていて飽きが来ない。

 

千葉県のサバンナ

すっげぇエエ感じの林道やな(小並感)。

 

群馬県と長野県の県境にある毛無峠とまでは到底いかないが、ゴツゴツした岩肌の上に点々と生えた木々が荒涼とした風景を演出し、不知火好みの景色となっている。

 

ここ日本国において、海外のような「荒野風の景色」を見られる場所は少ないように思えるので、そういった意味でもこの金谷元名線は貴重な存在と言えるだろう。

 

そうそう、「あの景色」もお見せしなくてはいけないな。

 

「すみません、ここは海外でしょうか?」

 

「いいえ、ここは日本の千葉県です。」

 

またもや小並感で恐縮だが、これを見たとき本気でそう思ってしまった。

 

広々とした空間、辺りに生える背の低い草、随所にある泥の水溜まり、まるでサバンナのようだ。よもや日本の、しかも千葉県にあろうとは誰が思うだろうか?いや、思うまい。

 

 

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

地図でいくと現在地と書かれた場所のすぐ上、サバンナと書いたところだ。地形的には何の目的か分からないがそこだけ無駄に広い空間になっている。

 

さっきから相棒TTを撮っている広場には北側にジムニーやオフバイクで無いと登れない超急傾斜の枝道があり、その奥にこの光景が眠っていたのだ。試しにTTを入れて撮りたかったが、車高が低すぎて前からは到底無理。ならばバックではと思い、バックで進入を試みたがやっぱりダメで、傾斜にリアのアンダーバンパー(リアフォグランプの付いている灰色のプラスチックパーツ)の真下をガツンとやってしまい、ちゃんとハマらなくなってしまった(滝汗)。そのときの傷は修理せず、自分自身の戒めとして(?)残してある。まあ治さなくても走行には影響無いというのもあるしな。

そうだ、ラリー写真、撮ろう

広場から見て東側に進み、撮影している時のこと。ふとある考えが浮かぶ。

 

「これ、撮れんじゃね?」

 

何が、というのは野暮というものである。

 

日頃ラリーに憧れ、その真似事みたいなことをしている不知火にとって、「ラリーっぽい写真を撮ること」は生き甲斐の一つなのだ。

 

と、いうことで、ラリーっぽい写真を撮ってみることにする。

 

しゃりしゃりしゃりしゃり・・・(砂埃を巻き上げる音)

 

・・・あんまりラリーっぽく無い?(笑)

 

許して欲しい。ラリーは好きだが生で見たことが無いので、本当にただの自己満足だ。他の人が写真を撮ってくれるなら流し撮りでそれっぽい写真になったかもしれないが、如何せんいつも通りソロである。道路脇の邪魔にならない所に三脚を立て、動画モードで撮影したものを切り出し、写真にした。何度か撮り直して悪く無いアングルを選んだのがこれという訳だ。ドローンでもあれば雰囲気出たのかもなぁ。

 

車両限界

神風特攻

少し進むと左手に林道竹岡線、右手に林道金谷元名線の分岐がある。

 

写真はその金谷元名線の続きなのだが、今までより明らかに危険なスメルが立ち込めている。

 

歩いて状況確認をしに行っても良かったのだが、どうせなら出たとこ勝負で神風特攻してみるのがテイスト的に不知火っぽい、と思う。

 

その結果がこれである(笑)。

 

見辛いと思うが、幅員5m弱のダート区間に現れたのは中央にV字の高さ20cmくらいの段差だった。

 

OpenStreetMap and contributors CC-BY-SA

まだ林道竹岡線との分岐から殆ど進んでいない。まさかこんなところでつまづくとはな。

 

これは・・・到底通れそうに無いか?

 

状況確認

何はともあれヘルスチェックを開始する。右の道路端ギリギリ迄TTを寄せ、降りて溝と段差を確認してみる。

 

どーでもいいが、降りるのが死ぬ程大変だった(笑)。

 

ご覧の通り道路脇10cm以下までTTを寄せたので、ドアは数センチしか開けられない。窓を全開にして、道路壁を掴んで身体を軟体動物よろしく、捩ってようやく降りられた。この時程自分が痩せ型だったことを有り難く思ったことは無い。

 

同乗者が居れば、運転を変わってもらって、指示したり出来るのだがな・・・。まあ不知火はソロアタックオンリーなので、これくらいは日常茶飯事と言って笑い飛ばすしか無い。

 

とは言ったものの、さて、どうするか。

 

車の右側は段差が無いので通れるが、問題は左側、つまりは道路中央だ。真っ向から入れば確実にフロントバンパーがご臨終するだろうし、段切りしようにも、トラクション不足でスタックする可能性がある。

 

万事休す・・・か?


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現場介入

えっちらおっちら・・・。

 

なんか奥から怪しい人間変なもん持って歩いて来たぞ?(笑)

 

どうも、管理人不知火です。

 

正直、目の前の置かれた状況から考えれば、9割9分9厘突破不可能だが、ギリギリまで足掻くのも不知火の真骨頂。やれるだけのことは試してみる所存である。

 

その辺に落ちてた倒木を引っ張って来てから叩き割り、それを溝に積んで高さを稼ぎ、足場にしてしまおうという魂胆だ。・・・成功の見込みは低い。

 

そしてっ!振りかぶるっっッ!

 

モンハンに出て来る大剣の縦斬りモーションの真似では無いが、勢い良く後方から振り下ろし、地面目掛けて叩き付ける。

 

バギャアァァン!!!

 

甲高い音が辺りに響き、木が折れる。当初の考え通り、小さくなった木を溝に置く。

 

そしてまた倒木を拾ってきては叩き割り、溝に積み・・・のルーチン。4回程で行けそうな高さにはなった。

 

不可撤退

の、はずなのに、この不知火の表情。

 

これはちょっと、というかかなーり困惑気味の、微妙なカオだ。

 

何故、こんな表情になっているのか・・・?

 

やっぱ無理でしょ(笑)。

 

高さはある。だが材料の材質と形がバラバラ過ぎて、とてもタイヤを乗せられそうに無い。

 

木だけでは足りないと思い、石も加えているが、結論は一緒で「無理」の二文字だった。やはり頑丈なラダーでも買ってきて載せるしか無いのか・・・。

 

悔しいが、ここは諦めてリタイヤするしか無さそうだ。

 

徒歩先見

一応、徒歩で軽く先を見てみることにした。

 

暫くはなだらかなダートのようなので、あそこさえ何とかなれば、進むことは出来た。

 

落石が目立ち、危ない場面も見受けられる。連日晴れの日が続いているので、すぐにでも崩落する心配は無いと思うが。

 

う・・・これちょっと微妙かも。

 

路肩崩落というやつだ。ガードレールより内側まで削れ落ちていて、車幅1840mmのTTでは突破困難なシーンと思える。

 

写真左側の方までボディを寄せれば或いは行けはしたかもしれないけど、そもそもここまで辿り着いていないので、試しようが無いな。

 

無念ではあったが、林道竹岡線との分岐がある地点まで戻ってきた。

 

さっきの溝+段差の場所で転回しようかと思ったが、やるには地形が厳しかったので、200m程バックした。

 

道路が真っ直ぐでは無く、たまに曲がった線形で物凄く慎重にバックしないと「枝ブラシ」の洗礼を受けるハメになる。気を付けてはいたが、全て避けることは叶わず、2、3度左から「シュワワワワッ」という嫌な音が聞こえてきた。無論そういうのは酷道や林道を走ったという「証」でもあるので、不知火的にはあまり深く落胆しないのだ。

 

その後は広場方面に戻り、下山し、千葉県道237号線に合流して帰路についた。

 

終わりに

V字溝+段差という最悪の組み合わせにより、林道金谷元名線を完全走破することは出来なかったが、道中垣間見える雄大な自然は一見の価値がある。

 

今回のレポートのように、広場までを目指すのであれば、ダート林道の中では初心者向けの簡単なコースなので、一度訪れてみてはいかがだろうか。

 

最も、舗装路面と比較すると未舗装路面は幾分か難易度が高い為、無理や油断は禁物だ。

 


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